ワインの製法による主要な分類として、ご提示の4種類(スティル、スパークリング、酒精強化、香味付け)は、ワインの世界的な分類によく用いられます。
それぞれの製法と特徴を詳しく解説します。
1. スティルワイン(Still Wine)
Still(静かな)という名の通り、泡立たない(炭酸ガスを含まない)一般的なワインです。世界で最も多く生産・消費されているワインの形態です。
| 項目 | 詳細 |
| 特徴 | 炭酸ガスの含有量が少なく、注いでも泡が立たない。アルコール度数は一般的に8%~15%程度。 |
| 製法 | ブドウ果汁の糖分を一度だけ酵母の力でアルコール発酵させる。赤ワイン、白ワイン、ロゼワインなど、基本的な製法によって造られる。 |
| 代表例 | ボルドー、ブルゴーニュ、カリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネなど、通常販売されているほとんどのワイン。 |
2. スパークリングワイン(Sparkling Wine)
発泡性のある(泡の立つ)ワインで、炭酸ガスが液体に溶け込んでいるのが特徴です。
| 項目 | 詳細 |
| 特徴 | 瓶内に一定以上の炭酸ガスを閉じ込めている。爽快な飲み口と華やかな見た目が魅力。 |
| 製法 | 二次発酵(Secondary Fermentation)を行うことで、アルコールとともに炭酸ガスを発生させる。主な方法がいくつかある。 |
| 主な製法 | 瓶内二次発酵(トラディショナル方式):ベースワインを瓶に詰め、酵母と糖を加えて瓶内で二次発酵させる(シャンパン、カヴァなど)。 タンク(シャルマ)方式:密閉された大きなタンク内で二次発酵させる(プロセッコなど)。 |
| 代表例 | シャンパン(仏)、スプマンテ(伊)、カヴァ(西)、ゼクト(独)、プロセッコ(伊)。 |
3. 酒精強化ワイン(Fortified Wine)
「フォーティファイドワイン」とも呼ばれ、発酵途中の、または発酵後のワインに、**アルコール度の高い蒸留酒(主にブランデー)**を添加して造られます。
| 項目 | 詳細 |
| 特徴 | アルコール度数が$15%\sim 22%$程度と高い。味わいにコクと複雑さ、強い甘みが生まれることが多い。 |
| 製法 | 発酵を止めるために、もしくはワインの強化のために、ブランデーなどのアルコールを添加する。 |
| 製法による効果 | * 発酵途中に添加すると、酵母が死滅し、ブドウの糖分が残るため甘口になる。(ポートワインなど)
* 発酵後に添加すると、辛口の仕上がりになる。(シェリーのフィノなど) |
| 代表例 | ポートワイン(ポルトガル)、シェリー(スペイン)、マルサラ(イタリア)、マデイラ(ポルトガル)。 |
4. 香味付けワイン(Flavored Wine)
「アロマタイズドワイン(Aromatized Wine)」とも呼ばれ、ベースとなるワインに、香草、薬草(ハーブ)、スパイス、果汁、その他の天然成分を加えて風味を付けたものです。
| 項目 | 詳細 |
| 特徴 | ワイン本来の風味に加え、香草などによる独特の香りと苦み、甘みが加わる。主に食前酒(アペリティフ)やカクテルの材料として使われる。 |
| 製法 | スティルワインをベースに、ニガヨモギ、キナ皮、柑橘類の皮などの**ボタニカル(植物成分)**を漬け込んだり、エキスを加えたりして香味を付与する。 |
| 代表例 | ベルモット(イタリア、フランスなど)、サングリア(スペイン)、チンザノ、リレ。 |